太陽光・蓄電池の投資回収年数計算ツール(2026年度FIT対応)
システム容量や自家消費率などを入力すると、2026年度(令和8年度)の初期投資支援スキーム(1〜4年目24円/kWh・5〜10年目8.3円/kWh)と卒FIT後の単価を年別に反映して、初期費用が何年で回収できるかをその場で試算します。個人情報の入力は不要です。
国のDR補助金・お住まいの自治体の補助金が別途利用できる場合があります(金額は年度・自治体で変動するため本ツールには含めていません)。
- パネルの経年劣化(年0.5%前後の出力低下が一般的)
- 点検・メンテナンス費用、パワーコンディショナの交換費用(10〜15年程度で発生する場合あり)
- 電気料金単価・卒FIT単価の将来変動(本ツールは現在の単価が続くと仮定)
- 蓄電池を導入すると一般に自家消費率は上がりますが、本ツールは自家消費率をユーザー入力値のまま固定して計算します。蓄電池ありで試算する場合は、自家消費率を高めに設定し直してください。
本ツールの結果は概算・学習用の目安です。実際の発電量・経済効果は設置条件(方角・傾斜・日影)・契約内容・天候により大きく変動します。購入・契約の判断は、必ず複数の販売施工業者の見積もりと資源エネルギー庁等の公式資料でご確認ください。本ツールは特定商品の推奨や投資助言を行うものではありません。
使い方
システム容量・単価・地域係数・自家消費率・電気料金単価・卒FIT単価を入力すると、送信ボタンを押さなくても結果がその場で更新されます。太陽光の導入費用は「単価(万円/kW)×容量」で自動計算されますが、実際の見積書がある場合は「合計金額を直接指定」欄に総額を入力すれば、そちらが優先されます。蓄電池も導入する場合は「蓄電池も導入する」にチェックを入れると、容量と単価の入力欄が表示され、初期費用に加算されます。
計算は、1〜4年目は24円/kWh、5〜10年目は8.3円/kWhという2026年度(令和8年度)のFIT買取単価を年ごとに正しく適用し、11年目以降は入力した卒FIT単価に切り替えて、30年目まで毎年の収支を積み上げます。累積のメリットが初期費用を上回った年を1年未満の端数まで按分して回収年数を表示します。30年間の累積でも初期費用を上回らない場合は「30年超」と表示します。
計算例
例1: FIT期間中の売電収入だけを見た場合(境界値ケース)
容量4kW・地域係数1,000kWh/kW/年・自家消費率0%(日中ほぼ在宅せず、発電のほぼ全量を売電するケース)で計算すると、年間発電量は4,000kWh。1〜4年目は4,000kWh×24円=96,000円/年(4年分384,000円)、5〜10年目は4,000kWh×8.3円=33,200円/年(6年分199,200円)で、10年間の売電収入合計は583,200円になります。これは40,000kWh(4,000kWh×10年)で割ると14.58円/kWhとなり、資源エネルギー庁関連資料が示す「10年間加重平均売電単価14.58円/kWh」と一致します。
例2: 標準的な家庭のケース(蓄電池なし)
容量5kW・導入単価26.4万円/kW(初期費用132万円)・地域係数1,000・自家消費率30%・電気単価31円・卒FIT単価8.5円で計算すると、1〜4年目は年間130,500円、5〜10年目は年間75,550円、11年目以降は年間76,250円のメリットが発生し、回収年数は約14.5年と算出されます。単純に「初期費用132万円÷卒FIT後の年間メリット76,250円」で概算すると約17.3年になりますが、実際は1〜10年目のFIT単価が卒FIT単価より高いため、年別に正しく積み上げるとそれより早く回収できることが分かります。これが本ツールと単純な割り算だけの概算との違いです。
例3: 蓄電池もあわせて導入するケース
例2の条件に、容量9.8kWh・単価17.7万円/kWhの蓄電池(初期費用173.46万円)を追加すると、初期費用の合計は305.46万円に増えます。自家消費率を例2と同じ30%のまま計算すると、30年間の累積メリットでも初期費用を回収しきれず「30年超」と表示されます。蓄電池を導入すると通常は自家消費率が大きく上がるため、この例は「蓄電池を入れても自家消費率の入力を見直さないと回収年数が長く出る」ことを示す注意例です。実際に試算する際は、蓄電池導入後に見込む自家消費率(50〜70%程度になるケースが多い)に入力し直してください。
計算式と根拠
年間発電量は「システム容量(kW)×地域係数(kWh/kW/年)」で概算します。地域係数はJIS C 8907の発電量推定方法を簡略化したもので、初期値の1,000kWh/kW/年は太陽光発電協会(JPEA)が示す保守的な目安です(真南・傾斜30度)。より精緻な値が必要な場合は、下表の都道府県別の目安を参考にしてください。
各年の経済メリットは「自家消費による節約額(発電量×自家消費率×電気単価)」と「売電収入(発電量×(1−自家消費率)×その年の買取単価)」の合計です。買取単価は1〜4年目が24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWhの2026年度(令和8年度)初期投資支援スキームの単価、11年目以降(卒FIT後)はユーザーが入力した単価を使用します。他の計算サイトでは旧年度のFIT単価のまま更新されていないケースも見られますが、本ツールは2026年度の最新スキームをデータ基準日2026年7月21日時点で反映しています。
投資回収年数は、初期費用を上回るまで各年のメリットを累積し、上回った年の中で「その年の開始時点でいくら足りなかったか÷その年のメリット」で1年未満の端数を按分する方式(線形補間)で算出しています。単純に「初期費用÷ある1年分のメリット」で割るだけの概算よりも、年度によって単価が変わる制度により忠実な結果になります。
| 都道府県 | 年間発電量目安(kWh/kW/年) |
|---|---|
| 秋田県(全国最小の目安) | 1,095 |
| 石川県 | 1,135 |
| 東京都 | 1,153 |
| 北海道 | 1,180 |
| 宮城県 | 1,180 |
| 福岡県 | 1,220 |
| 広島県 | 1,220 |
| 愛知県 | 1,240 |
| 沖縄県 | 1,240 |
| 大阪府 | 1,260 |
| 宮崎県(全国最大級の目安) | 1,335 |
出典: standard-project.net(NEDO日射量データベースMONSOLA-20ベースの推計、都道府県単位)。環境省の県庁所在地ベース推計(二次情報経由)では東京1,134kWh/kW/年など数十kWh程度の差がある出典もあり、いずれも目安値です。全国共通の保守的目安として1,000kWh/kW/年(太陽光発電協会JPEA)を初期値としています。
よくある質問
2026年度のFIT買取単価が「1〜4年目24円・5〜10年目8.3円」の2段階になっているのはなぜですか?
2025年10月以降に連系認定を受けた住宅用太陽光(10kW未満)から「初期投資支援スキーム」が適用されており、導入初期の投資回収を後押しするため、最初の4年間を高い単価(24円/kWh)、残り6年間を低い単価(8.3円/kWh)とする設計になっています。買取期間はこれまでと変わらず10年間で、10年間を通した加重平均は14.58円/kWhです。2026年度(令和8年度)もこの制度が継続しています(出典: 経済産業省プレスリリース2026年3月19日付、調達価格等算定委員会資料)。
卒FIT単価は電力会社によってどれくらい違いますか?
本ツール調査時点の目安では、四国電力7.00円、九州電力7.00円、中国電力7.15円、関西電力8.0円、北海道電力8.0円、東京電力エナジーパートナー8.5円、東北電力9.0円など、7.0〜9.0円/kWhの範囲に分かれています(税込)。四国電力・中国電力・九州電力は公式ページで確認済み、その他は複数の二次情報が一致した値です。卒FIT単価は電力会社が随時見直すため、契約中(または契約予定)の電力会社の公式ページで最新値をご確認のうえ、本ツールの「卒FIT単価」欄に入力し直してください。
「回収年数」がマイナスになったり、極端に短く表示されることはありますか?
初期費用や単価の入力値によっては、1年目のメリットだけで初期費用を上回る(回収年数が1年未満になる)ケースもあります。逆に、初期費用が大きく自家消費率や地域係数が小さい場合は、30年間の累積でも初期費用を回収しきれず「30年超」と表示されます。これは制度上の異常ではなく、入力値の組み合わせによる自然な結果です。実際の見積金額や、より正確な地域の発電量データを使って再計算することをおすすめします。
この計算に補助金は反映されていますか?
反映していません。国(経済産業省・環境共創イニシアチブ等)のDR補助金や自治体の補助金は年度・地域によって単価や上限額が大きく変動するため、固定値として計算ロジックに組み込むことは避けています。本ツールは「補助金適用前の概算」を表示するものとお考えください。補助金を考慮すると初期費用が下がり、実際の回収年数は本ツールの表示よりも短くなる可能性があります。
- 経済産業省プレスリリース「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します」(2026年3月19日) https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260319004/20260319004.html
- 資源エネルギー庁「屋根設置太陽光発電の初期投資支援スキーム」解説資料 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/data/shokitoushi.pdf
- 資源エネルギー庁「買取価格・期間等|FIT・FIP制度」 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html
- 調達価格等算定委員会 令和8年度資料 https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/114_02_00.pdf
- 全国家庭電気製品公正取引協議会 電気料金目安単価 https://www.eftc.or.jp/qa/
- 太陽光発電協会(JPEA)発電量目安・standard-project.net(NEDO日射量データベースMONSOLA-20ベース推計) https://standard-project.net/solar/region/
- 四国電力・中国電力・九州電力・東京電力エナジーパートナー等 卒FIT買取プラン公式ページ(各社URL本文中に記載)
免責事項: 本ツールの計算結果は、公開されている一次資料・二次情報をもとにした概算・学習用の目安であり、実際の発電量・経済効果・投資回収年数を保証するものではありません。設置条件(方角・傾斜・日影・積雪等)、契約内容、電気料金・買取単価の将来の変動、パネルの経年劣化、機器の故障・交換費用などにより実際の結果は大きく異なります。太陽光発電・蓄電池の購入や契約の判断にあたっては、必ず複数の販売施工業者から見積もりを取得し、資源エネルギー庁等の公式資料もあわせてご確認ください。本ツールは特定の商品・事業者を推奨するものではなく、投資助言を行うものでもありません。