サイト名が決まらないからといって、WordPressの操作確認まで止める必要はありません。ただし、ブラウザの中で作る試作品と、サーバーに設置して公開するサイトでは、できることも残し方も違います。
文章・画像・テーマを試すだけならWordPress Playground、サーバーの機能や外部からの表示まで確認するなら初期ドメインを使います。登録を避けたい段階では前者が先。実サーバーを試す段階で、必要な情報を正しく登録します。
編集の練習かサーバーの確認かで選ぶ
「WordPressを試す」には、編集画面を知りたい場合と、契約予定のサーバーで動くか確かめたい場合があります。無料という言葉だけで選ばず、今確認したいことを先に決めましょう。
編集画面を触りたい
Playground。会員登録やドメイン購入なしで、ブロックの配置・文章・画像・テーマを試す。
実サーバーで動かしたい
初期ドメインを使う無料試用。会員登録は必要だが、独自ドメインを買う前に動作を確認できる。
本番サイトを続けたい
継続料金とドメイン更新料を含めて判断。練習環境や無料試用を、無料の永久公開場所と混同しない。
| ページの編集・テーマの練習 | Playgroundでも可能。まずこちらで、必要な画面を作れそうか確認できる |
|---|---|
| 実サーバーの性能や設定 | サーバーの無料試用で確認。ブラウザ内のPlaygroundの速度を契約先の速度と考えない |
| 外部からの表示・フォーム通知 | 初期ドメインの実サーバーで確認。試用中のメール等の機能制限も別途点検する |
| 登録なしで始める | Playground。レンタルサーバーは氏名・連絡先等の登録が必要 |
| 試作した内容を残す | Playgroundは保存状態とZIP、サーバーはファイル・データベースのバックアップを確認 |
ここでいう初期ドメインは、サーバー会社が用意するURLです。自分で取得・更新する独自ドメインとは別で、サーバー契約に依存します。まず試すには便利ですが、その会社から離れた後も同じURLを持ち続けられるものではありません。
登録なしならPlaygroundで編集を練習する
WordPress Playgroundは、ブラウザの中でWordPressを動かす公式の仕組みです。サーバー申込みや独自ドメイン購入は不要。サイト制作の感触を知りたい段階に合います。
- Playgroundを開く公式のブラウザ版へ進みます。新しく始める場合は、NewのVanilla WordPressが基本の構成です。
- 日本語で使う環境を選ぶSite Settingsで言語などを設定します。言語・WordPressのバージョン等の変更は新規環境が必要になるため、文章を作り込む前に決めます。
- 必要なページを少数作るトップ・サービス紹介・問い合わせの案内など、実際に使いそうな固定ページで練習。段落、見出し、画像、メニューを触り、編集しやすいか見ます。
- 保存状態を確認してZIPを持ち出す保存状態とExportを確認します。作業を終える前に、編集内容を含むZIPを自分のPCへ保存すると、ブラウザだけに依存しません。
操作名と保存仕様はPlayground公式ガイドに基づきます。端末や画面幅によって配置は変わります。レンタルサーバー上の動作を実測した手順ではありません。
ページを閉じる前に保存状態を見る
「ブラウザを更新すると必ず全部消える」という説明は、現在の保存方式では一律には当てはまりません。画面に表示された状態で残り方が変わります。
- Autosaved
- このブラウザに自動保存最近の自動保存は最大5件。Your Playgroundsから戻る。
- Saved
- 継続保存した環境ブラウザ内または対応するローカルフォルダに保存。
- Unsaved
- 未保存の一時環境タブを閉じる・更新する操作で失う可能性がある。
ブラウザ内に保存した場合も、データ消去や保存領域の都合で失う可能性は残ります。残したい試作品は、ExportのDownload as .zipで編集後のデータを保存。PlaygroundではNewのImport zipから戻せます。
Copy original setup linkは編集内容のバックアップではありません。開始時の構成を再現するリンクなので、その後に書いた文章や入れた画像を持ち出す用途とは分けます。
試作品のZIPをそのまま本番へ置けばよいわけではない
PlaygroundはSQLiteを使うブラウザ内の環境です。ZIPはPlaygroundへ復元するために利用できても、一般的なMySQLのレンタルサーバーへそのまま展開すれば本番化できるとは限りません。
数ページの練習なら、文章・元の画像・選んだテーマ名を残して本番へ移すほうが分かりやすい場合があります。完成形ごと移したい場合は、移行方法がその環境に対応するか確認し、新環境で復元と動作を試してから切り替えます。
サーバーの初期ドメインなら公開環境を試せる
ブラウザ内の練習で作り方が見えたら、公開先の環境を試します。初期ドメインがあるサーバーなら、ドメイン名を決める前にWordPressを置けます。以下は国内2社の公式条件を整理したものです。

さくらはスタンダード以上で初期URLを使う
WordPressを使うならスタンダード以上。安価なライトにはWordPressに必要なデータベースがないため、この用途には選びません。初期ドメインはxxxxx.sakura.ne.jpの形です。
- 初期ドメインの共有SSLを先に設定WordPressを入れる前に、初期URLのHTTPS設定を行います。後から独自ドメインを使う場合のSSL設定とは別です。
- 試作用の設置先を決めるクイックインストールでは初期ドメインの直下へ設置できないため、
test/などのサブディレクトリを指定します。 - クイックインストールで設置データベース・管理者情報を設定し、初期URL配下で表示と編集を確認。インストール後のWordPress更新も点検します。
具体的な設定はさくらのWordPress設置ガイドで確認できます。無料試用中はMySQLを使えますが、バックアップ&ステージングなど使えない機能もあるため、保存方法は別に用意します。
継続する場合、スタンダードの12か月契約は6,600円で初期費用無料。月払いの扱いや最低利用期間は別条件です。独自ドメインを後で取得すれば、その取得・更新費も加わります。
カラフルボックスは無料URLに設置できる
初期ドメインはxxxxx.cfbx.jp。独自ドメインの購入前でも、このURLを使って試せます。無料試用はクレジットカード不要ですが、会員登録に必要な情報まで不要になるわけではありません。
- サーバー申込みで無料URLを選ぶ独自ドメインを新規購入するのではなく、サーバー付属の無料URLを使います。
- cPanelのアプリからWordPressを入れるInstallatronのアプリ一覧でWordPressを選び、設置URL・管理者情報などを設定してインストールします。
- 初期URLで必要な動作を確認ページ編集、テーマ、利用したいプラグイン、HTTPSの表示を確認。フォームは送信画面だけでなく、通知先に届くかまで試します。
利用開始ガイドと簡単インストール手順で、初期URLと設置方法を確認できます。試用中に本契約する場合も、残りの試用期間は維持されます。
BOX1の通常料金は、1か月契約が792円+初期費用2,200円で2,992円。3か月契約は748円×3で2,244円、初期費用無料です。12か月契約は638円×12で7,656円。利用予定が短くても、1か月の契約が支払総額で最安とは限りません。
料金は税込、2026年10月4日の通常料金表示に基づきます。無料試用だけを利用する場合と、継続のために契約する場合は分けています。独自ドメイン代や移行作業費は含みません。
名前を決めた後は移してから動作を確かめる
初期ドメインで作ったサイトは、独自ドメインを追加し、そこへ移す流れになります。「WordPressアドレス」を変えるだけで終わりと考えず、SSL、画像のURL、フォーム等まで確認しましょう。
バックアップを確保し、移行方法を決める。
サーバーへ登録し、DNSとSSLを設定。
表示・画像・リンク・送信を試して切り替える。
カラフルボックスでは、InstallatronでインストールしたWordPressに対し、同じ環境内でクローンを作る初期ドメインから独自ドメインへの移行手順があります。手動設置したWordPressなどへ、その手順をそのまま当てはめないでください。
- 元のサイトをバックアップファイルとデータベースを保存し、試作品を戻せる状態にします。
- 独自ドメインとSSLを準備ドメインをサーバーへ追加し、DNS・HTTPSを設定。到達先が新しい環境になっているかを確認します。
- 対応する方法でコピー・移行対象の環境ならInstallatronのクローンで新URLを指定。必要な表示名等を調整します。他環境では移行手順を分けます。
- 新しいURLから一通り試すトップ、固定ページ、管理画面、画像、内部リンク、フォームの通知先を確認。古い初期URLが残っていないかも調べます。
さくらも、初期ドメインで試した後に独自ドメインを追加できます。ただし設置先・URL・移行ツールによって操作は変わるため、元のサイトを保持し、新環境で動作を確認してから旧環境の扱いを決めます。既存メールを同じドメインで使っている場合は、メールのDNS設定を残す手順も確認します。
試作の非公開と無料期間の終了を先に決める
初期ドメインのURLが長いことは、非公開の理由にはなりません。サーバーに置いたページは外から見える前提で、架空ではない個人情報や秘密の業務データを試作用に入れないようにします。
検索に出さない設定だけでは閲覧を防げない
WordPressの検索エンジン向け設定は、検索への掲載を抑えるためのものです。公式説明でも、通常の訪問者のアクセスは妨げないとされています。
外部から見せたくない場合は、サーバー側のアクセス制限などを利用し、ログインしていない別のブラウザで保護を確認します。公開段階では、必要なアクセス制限や検索非公開設定を解除し忘れないことも大切です。
さくらは支払方法によって試用後の扱いが違う
さくらの申込み案内では、クレジットカード払いは、試用期限までにキャンセルしないと自動で本登録・決済される流れです。銀行振込等で未払いのまま試用が終了する場合とは違います。「無料だから放置しても必ず課金なし」とは考えないでください。
カラフルボックスは、継続する場合に試用終了前の本契約手続きが必要です。続けない場合も、契約状態と終了日を管理画面で確認し、データを期限より前に持ち出します。アカウントが残ることと、試用サーバーやデータが残ることは別です。
- 続けるかを試用最終日より前に決める
- ファイル・DB・画像等をPCにも保存する
- 支払方法と本契約の有無を確認する
- 公開するならアクセス・検索設定を確認する
PlaygroundならZIP、実サーバーならファイルとデータベースを含むバックアップを残します。試用中にサーバー側のバックアップ機能が使えない場合もあるので、終了直前に初めて保存方法を調べないようにしましょう。
よくある質問
独自ドメインを取らないとWordPressは使えませんか
使えます。編集の練習ならPlayground、実サーバーなら初期ドメインが選択肢です。独自ドメイン名を後で決めても始められますが、実サーバーの会員登録や継続料金は別に必要です。
WordPress.comの無料版と同じですか
別の仕組みです。Playgroundはブラウザ内の練習・検証環境、ここで紹介した初期ドメインはレンタルサーバーの設置先です。WordPress.comはサイトをホスティングするサービスで、使える機能や有料プランの条件が異なります。
作った文章や画像は本番にも使えますか
自分で用意した文章や画像は、本番用に保存して使えます。WordPress環境ごと移す場合は、Playgroundと実サーバーの違い、移行方法の対応条件を確認します。試用が終わる前にバックアップを持ち出してください。
スマホだけでも練習できますか
ブラウザの編集画面を試すことはできますが、画面が狭く、ZIPの保存やページ構成の調整に手間が出る場合があります。スマホでの見え方はスマホで確認し、保存・移行などはPCも使えると進めやすくなります。
確認した公式情報
2026年10月4日確認。公式仕様と操作ガイドを基にした整理です。各社との新規契約・試用環境での実測は行っていません。
