更新しないホームページでも、公開している場所とドメインには費用がかかります。ただし、毎月の文章修正や画像差し替えを含む契約なら、使っていない更新作業枠は見直せます。内容の更新をしないことと、保守まで不要になることは別です。
案内をほとんど変えないサイトは、定額の更新サービスを外し、必要なときだけ依頼する方法が候補です。WordPressをそのまま公開するなら、セキュリティ更新・バックアップ・不具合対応を誰が担うかは残します。
更新しなくても残る費用と作業
毎月の請求がすべて「ページを書き換える料金」とは限りません。公開に必要な契約費、ソフトウェアの保守、文章や写真の更新を分けると、下げられる範囲が見えます。
サーバーとドメイン。書き換えなくても契約更新が必要。
WordPress・プラグインの更新、バックアップ、障害対応。
料金表・写真・お知らせなど。頻度に合わせて契約を見直せる。
サーバーを解約すればWeb公開が止まり、ドメインを更新しなければ同じ名前を使い続けられなくなります。同じ契約でメールも使っているなら、Webページを残さなくてよいとしても、メールの移転まで先に用意する必要があります。
内容の更新ゼロでもWordPressの保守は残る
会社概要を一度も変えないサイトでも、WordPress本体・テーマ・プラグインの更新は別に発生します。自動更新を有効にするだけで、互換性問題やフォームの故障がすべて解決するわけではありません。WordPress公式の自動更新案内でも、バックアップと復旧できる状態を求めています。
逆にHTML中心の案内サイトなら、WordPress固有の更新作業はありません。ただし、PHPで動く問い合わせフォーム、外部の予約・地図・SNS連携が付いていれば、その機能も点検します。静的なページだから「何年でも何もしなくてよい」とは扱わず、連絡先や料金が今の事業と合うかも確認します。
数ページの案内サイトなら年間の実額で選ぶ
サーバーを自分で契約・管理できる前提なら、HTMLの案内サイトとWordPressで必要なプランを分けられます。ここでは、同じ提供元で機能差を判断しやすいさくらの12か月料金を例にします。すべてのサイトがこの金額だけで運営できるという意味ではありません。
| サイトの形式 | 12か月分のサーバー料と条件 |
|---|---|
| HTMLの案内サイト | さくらのライト 1,980円。初期費用無料。12〜36か月の一括払い。WordPressを使うプランではない。 |
| WordPressのサイト | さくらのスタンダード 6,600円。初期費用無料。WordPressの設置対象。保守や制作代行の人件費は含めていない。 |
2026年10月4日確認。税込。ドメイン代、制作・移転・個別の保守作業、必要な有料機能は別。料金は公式料金表、WordPress対象は公式設置案内で確認。
- HTMLの案内サイト
- 年4,980円ライト1,980円+ドメイン更新料3,000円と仮定
- WordPressを残すサイト
- 年9,600円スタンダード6,600円+ドメイン更新料3,000円と仮定
上の3,000円はドメイン代の計算用仮定です。実際は取得会社・ドメインの種類・更新年で変わります。初年度だけ安い取得価格ではなく、更新時の金額を確認します。また、HTMLに変えるための制作費がかかるなら、サーバー料の差だけで移行を決めないようにします。
ほとんど更新しないことだけでWordPressを外さない
自分で営業日や料金を変えたい、制作会社を通さず写真を入れ替えたいなら、WordPressを残す意味があります。年間のサーバー料だけでは、編集の手軽さや修正依頼の費用は比較できません。
数ページを長期間ほぼ変えず、修正が必要なときはHTMLを扱える担当者へ依頼できるなら、静的なサイトは候補です。更新担当がいないのにHTMLへ変えると、将来の小さな修正のたびに費用と連絡の手間が増えることもあります。「更新が少ない」だけでなく、「次に変えるとき誰が対応するか」まで決めます。
今の請求書で減らせる項目を探す
月額が高いか安いかを判断する前に、契約書や見積もりの作業範囲を確認します。使っていない月次更新は見直せますが、障害時の対応窓口をなくすなら、その代わりを用意する必要があります。

- サーバーとドメインの実費
- 月何回までの文章・写真更新か
- WordPress・PHPの更新対応
- バックアップの頻度と復旧対応
- フォームやメールのトラブル対応
- 解約時のデータ引き渡し費用
更新枠が余るなら都度依頼と比較する
毎月修正できる契約でも、半年に1回しか変更しないなら、更新枠を減らせないか相談します。ただし、都度依頼の単価・受付の最低金額・納期も確認します。月額から外したら、以前と同じ条件で依頼できるとは限りません。
例えば毎月5,000円の契約なら年間60,000円です。しかし、その中に障害対応や復旧作業も含まれていれば、年に2回の文章更新だけの単価と比べても結論は出ません。固定費から何を外し、何を自分で引き受けるかを同じ条件で見積もります。
管理を自分で行うなら作業時間もコストになる
直接契約のサーバーは場所と基本機能を提供するもので、すべての文章修正やWordPressの不具合を直してもらう契約ではありません。ログイン、更新通知、バックアップ、復旧の担当者が必要です。自分の作業時間や外注費を0円と置かず、実際に確保できる体制で比べます。
今の制作会社に「更新作業なしの保守契約」「更新は年数回の都度依頼」「自社名義のサーバーで保守だけ依頼」の見積もりを出してもらうと、移転せず下げられる範囲が分かります。安いサーバーへの乗り換えは、その比較の後でも遅くありません。
乗り換えの元が取れるか初年度で計算する
維持費が下がっても、データ移転・作り直し・契約終了の費用が大きければ、すぐには得になりません。翌年の固定費だけでなく、移転する年に払う総額を出します。
新サーバー+ドメイン更新+移転作業+追加機能+旧契約の残る請求。制作サービスからデータを出せない場合は、作り直し費用も加えます。
| 現在の年額 | 月5,000円×12か月=60,000円と仮定 |
|---|---|
| 新しい年間固定費 | ライト1,980円+ドメイン更新3,000円(仮定)=4,980円 |
| 移転作業費 | 20,000円と仮定。実際はサイト形式・機能・委託範囲で変わる |
| 移転初年度の合計 | 4,980円+20,000円=24,980円 |
| 初年度の差額 | 60,000円−24,980円=35,020円 |
実際の請求見積もりではない説明用試算です。旧契約の二重払い・解約料・追加保守費がなく、HTML一式を移せる前提。20,000円で必ず移転できるという相場表示ではありません。
同じ条件で移転作業が60,000円なら、初年度は64,980円になり、現在の60,000円より高くなります。その場合は、何年維持するかと翌年以降の差額で判断します。サーバー代が年数千円だからといって、移転も同じ金額で済むわけではありません。
データを取り出せないサイトは別の計算になる
独自のホームページ制作サービスでは、公開ページが見えても、移転できるHTMLや画像を一式受け取れるとは限りません。WordPressならデータベースとファイルの両方、HTMLならページ・CSS・画像等、メールなら過去メールの保存方法を確認します。
ドメインの名義と管理画面、移管に必要な手続き、解約時の引き渡し条件も重要です。月額に制作代の分割分が含まれている契約では、未払い分が残ることもあるため、契約ごとの解約条件を先に確認します。既存URLを維持できるかも見積もりに含めましょう。
旧契約を終える前にサイトとメールを確かめる
安くすることが目的でも、問い合わせの入口まで止めると事業への影響が大きくなります。新環境で必要な機能が動くことを確認してから、旧契約の終了へ進みます。
- 移転できるデータと管理権限を確保するページ一式またはWordPressのファイル・データベース、ドメイン管理、メールの保存方法を確認。受け取れない場合は作り直しの見積もりに切り替えます。
- 新環境で表示とフォームを試すスマホで主要ページ、画像、リンク、問い合わせ送信と届いた通知を確認。予約・購入などを使うならその経路も含めます。
- DNS切り替え後に再確認する実際の公開URLでSSL・内部リンク・画像を確認し、メールは外部アドレスとの往復で点検。新旧どちらへ届くかも追います。テスト中に検索エンジン向けの非公開設定を使った場合は、本公開時に解除したかも確認します。
- 旧契約の終了日とデータ保管を確認する不具合がないこと、必要なバックアップが手元にあること、残る請求を確認してから解約。旧サーバーだけに保存を残さないようにします。
さくらの移転ガイドも、移転完了後に旧サーバーを解約する流れです。WordPressはファイルとデータベースを含むバックアップを用意し、復旧できるかまで確認します。
制作会社に確認するときの伝え方
現在のサイトはほとんど内容を更新していません。月額料金のうち、サーバー・ドメイン・ソフトウェア保守・更新作業の内訳と、更新作業を外した場合の金額を教えてください。あわせて、他社サーバーへ移す場合に受け取れるデータ、ドメインの管理者、引き渡し費用、解約日と残る請求を確認したいです。
更新枠だけ減らせるなら契約の見直し、必要データを受け取れて移転費も回収できるなら乗り換え、データを出せず再制作費が高いなら現契約継続や部分的な見直しが候補です。回答内容によって次の行動を変えられます。
よくある質問
ホームページを更新しないと維持費は0円になりますか
有料サーバーや独自ドメインを使っているなら、内容を変えなくても契約費は残ります。無料の公開場所を使う場合も、独自ドメインや必要な機能に別費用があるか、自分で管理できるかを確認します。
WordPressをHTMLに変えれば必ず安くなりますか
保守の対象は減らせますが、HTML化の作業費、失う編集機能、フォームや予約機能の代替、将来の修正費が変わります。サーバー代の差だけでなく、移転初年度と翌年以降を分けて見積もります。
サーバーを変えると検索順位は下がりますか
サーバーを変えることだけで一律に順位が下がるとは言えません。ただし、URL変更、移転時の表示不能、設定ミスで影響を受ける可能性があります。既存URLを保ち、主要ページ・SSL・リンク・検索向け設定を確認する移転計画が必要です。GoogleもURLを変えないホスティング移転の手順で、新環境のテストと切り替え後の監視を案内しています。
ホームページを閉じてメールだけ残せますか
メール専用サービスへの移行などで残せる構成があります。同じサーバーにメールが入っているなら、先に新しい受信先と過去メールの保存を用意します。詳しくはホームページなしで独自ドメインのメールを使う方法にまとめています。
確認した公式情報
2026年10月4日確認。公式の契約・機能を基にした整理です。試算のドメイン料・移転費・現在の管理費は仮定であり、個別サイトの見積もりではありません。
