資格試験の計算問題ドリル 4資格対応・数値ランダム生成

第二種電気工事士の計算問題まとめ — 頻出パターンと公式一覧

第二種電気工事士の学科試験で「計算問題」と聞くと身構える方は多いはずです。実際には出題パターンはある程度決まっており、公式と数値基準さえ押さえれば得点源にできる分野です。この記事では電気技術者試験センターの公表過去問データをもとに、頻出の計算問題8パターンを公式・出典つきで整理しました。計算問題を捨てるべきかの判断や、繰り返し練習できるドリルの使い方もあわせて紹介します。

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学科試験における計算問題の位置づけ

学科試験は四肢択一のマークシート方式(CBT方式・筆記方式の2区分)で、試験時間は2時間。出題数は「一般問題」30問と「配線図」20問の合計50問(1問2点の100点満点)で、60点以上が合格基準です(出典: 電気技術者試験センター公式発表資料)。

合成抵抗・電線の抵抗・発熱量・電圧降下・許容電流などの数値計算パターンは、一般問題冒頭(問1〜問9付近)を中心に出題され、配線図側でも接地抵抗・絶縁抵抗の基準値を問う設問が1〜2問含まれます。合計すると全50問中2割程度、おおむね10問前後が計算・数値系の設問にあたりますが、この「約10問」は試験センターの公式内訳発表ではなく、公表過去問を集計した参考値です。

頻出計算パターン8つと公式一覧

令和7年度上期・令和6年度下期の過去問で繰り返し出題されている計算パターンを、公式・数値基準・出典とあわせて紹介します。各項目末尾に、根拠とした過去問の年度・問番号または技術基準の条文名を記載しています。

1. 合成抵抗・オームの法則

電圧V・電流I・抵抗Rの関係を表すオームの法則V=IRを基本に、複数の抵抗を接続したときの合成抵抗を求める問題です。直列接続は各抵抗の単純な和(R=ΣRi)、並列接続は逆数の和(1/R=Σ1/Ri)で求めます。合成抵抗を求めたあとオームの法則で電流・電圧を求める複合問題としてもよく出題されます。

出典: 令和7年度上期学科試験 問1

2. 電線の抵抗と長さ・太さの換算(R∝L/d²)

電線の抵抗Rは、材質が同じなら長さLに比例し直径dの2乗に反比例します(R=ρL/A、A∝d²のためR∝L/d²)。令和7年度上期問2では、直径1.6mm・長さ8mの軟銅線と抵抗が等しい長さ32mの軟銅線の直径が問われました。8/1.6²=32/d²を解くとd=3.2mmが公式正答です。

出典: 令和7年度上期学科試験 問2、令和6年度下期学科試験 問2

3. 発熱量(ジュール熱 Q=I²Rt)

電流が抵抗を流れて発生する熱量はQ=I²Rt[J]で計算します。「1時間」はt=3600秒に換算し、kJ単位で答える場合はJの値を1000で割ります。令和7年度上期問3では接触抵抗0.2Ω・電流10A・通電1時間の熱量が問われ、Q=10²×0.2×3600=72,000J=72kJが公式正答です。

出典: 令和7年度上期学科試験 問3(72kJ)、令和6年度下期学科試験 問3(接触抵抗0.5Ω・電流20A・1時間で720kJ)

4. 単相2線式の電圧降下(e=2IR)

単相2線式回路の電圧降下はe=2IRで求めます。Rは電線こう長ぶんの抵抗で、断面積ごとの1kmあたり抵抗値(5.5mm²=3.33Ω/km、8mm²=2.31Ω/km、14mm²=1.30Ω/km、22mm²=0.82Ω/km)は問題文中に提示され、許容電圧降下を満たす最小の電線太さを選ばせる形式が定番です。令和7年度上期問6(こう長100m・電流10A・降下4V以内)では、14mm²ならe=2×10×1.30×0.1=2.6V(適合)、8mm²ならe=4.62V(不適合)となり、公式正答は14mm²でした。

出典: 令和7年度上期学科試験 問6

5. 電線の許容電流(電流減少係数の適用)

電線を管にまとめて収める場合、電線1本あたりの許容電流は「基底の許容電流×電流減少係数」で求めます。減少係数は同一管内の本数が3本以下なら0.70、4本なら0.63、5〜6本なら0.56です。令和7年度上期問8では断面積5.5mm²(基底許容電流49A)の電線3本の許容電流が問われ、49×0.70=34.3≈34Aが公式正答です。

出典: 令和7年度上期学科試験 問8(34A)、令和6年度下期学科試験 問8(5.5mm²・4本・0.63で31A)

6. 分岐回路の施設(「3-8-55」ルール)

幹線から分岐して過電流遮断器を取り付けるまでの電線長によって、必要な許容電流の条件が変わります。分岐点から3m以下なら制限なし、3mを超え8m以下なら幹線定格電流の35%以上、8mを超える場合は55%以上必要です(いわゆる「3-8-55」ルール)。令和7年度上期問9では幹線定格電流100A・距離6mの条件で100×0.35=35Aが公式正答となりました。

出典: 令和7年度上期学科試験 問9(35A)、令和6年度下期学科試験 問9(幹線125A・距離10mで125×0.55=68.75≈69A)

7. 接地抵抗・絶縁抵抗の基準値

接地抵抗はA種・C種・D種などの種別ごとに基準値があります。C種は原則10Ω以下、D種は原則100Ω以下ですが、低圧電路の地絡を0.5秒以内に自動遮断する装置があれば500Ω以下まで緩和されます(電気設備の技術基準の解釈第17条)。絶縁抵抗は対地電圧150V以下で0.1MΩ以上、150V超300V以下で0.2MΩ以上、300V超で0.4MΩ以上が基準です。令和7年度上期問37ではD種(遮断装置なし)で100Ω、令和6年度下期問26では300V超で0.4MΩが公式解答です。

出典: 電気設備の技術基準の解釈第17条、令和7年度上期学科試験 問37、令和6年度下期学科試験 問26

8. 誘導電動機の同期回転速度(N=120f/p)

三相誘導電動機の同期回転速度Nは、周波数f・極数pを使ってN=120f/pで求めます。極数(2/4/6/8極)と周波数(50Hz/60Hz)の組み合わせで出題されます。令和7年度上期問14では極数6極・50HzでN=120×50÷6=1000min⁻¹、令和6年度下期問14では極数6極・60HzでN=1200min⁻¹が公式正答です。

出典: 令和7年度上期学科試験 問14(1000min⁻¹)、令和6年度下期学科試験 問14(1200min⁻¹)

計算問題は捨てるべきか

計算問題は公式を覚える手間がかかるため、「暗記系の問題だけで60点を確保し計算問題は捨てる」という戦略を考える人もいます。ただし上で紹介したパターンは公式と数値基準さえ押さえれば機械的に解ける設問が中心で、パターン練習で得点化しやすい分野です。優先度は他の3資格(消防設備士・測量士補・運行管理者)の配点データとあわせて資格試験の計算問題は捨てていい?で検証していますので、あわせてご覧ください。

勉強法 — 繰り返し練習で公式を身体で覚える

計算問題は公式を眺めるより、実際に数値を当てはめて手を動かすほうが定着します。ただし過去問の数値は年度ごとに限られ、同じ数値を繰り返し解くと答えを覚えてしまい計算力の確認になりません。そこで有効なのが、数値をランダム生成して出題するドリル形式の練習です。本サイトの第二種電気工事士 計算問題ドリルでは、この記事の8パターンを出題のたびにランダムな数値で出題します。4択で解答すると正誤・計算過程・根拠となる公式や条文がその場で表示され、間違えたパターンだけを繰り返し練習できます。

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よくある質問

計算問題は本番で何問くらい出ますか?

全50問(1問2点の100点満点、60点以上が合格)のうち、紹介した数値計算パターンはおおむね10問前後(2割程度)出題される傾向があります。公表過去問を著者が集計した参考値であり、試験センターの公式な内訳発表ではない点にご注意ください。

公式を覚えるだけで解けるようになりますか?

多くは公式に数値を当てはめるだけで正答にたどり着けますが、電圧降下や許容電流のように選択肢を実際に計算して比較する問題もあります。暗記だけでなく、数値を使って計算する練習が得点力につながります。

学科試験本番では電卓を使えますか?

使用可否は年度により案内が変わる可能性があるため、必ず電気技術者試験センターが公表する最新の受験案内でご確認ください。本記事・本サイトのドリルは電卓の使用可否を規定するものではありません。

出典

免責事項: 本記事の内容は、電気技術者試験センターが公表する過去問題・解答および技術基準の解釈に基づく一般的な解説であり、概算・学習用の情報です。受験に関する正式な情報は、必ず電気技術者試験センターの公表資料でご確認ください。また、実際の電気工事は、電気工事士等の有資格者が電気設備に関する技術基準を定める省令等の法令に基づいて行う必要があります。詳しくは免責事項をご覧ください。